《酒虫》

 
以下、p.90より。
――酒虫は、時の約束を破ると、おのずから滅びてしまうのである。
   しかたがない。眠るとしよう。
   そうつぶやくと、素焼きの甕の土の中に滲みこんで、深い眠りについてしまった。――